プジョー・シトロエンの純正オイルが近く変更になることはご存じでしょうか?

PSA B71-2312規格について

現行1.2L 3気筒直噴エンジンや1.5Lディーゼルエンジンの純正規格はPSA B71-2312現行1.2L 3気筒直噴エンジンや1.5Lディーゼルエンジンの純正規格はPSA B71-2312、ACEA C2規格ベースの0W30のオイルです。

PSA B71-20210規格について

上記規格は2019年ごろから導入された規格でしたが、ヨーロッパではすでに純正規格が変更になりPSA B71-2010、ACEA C5ベースの0W-20が導入されていました。

現行の1.2L3気筒直噴エンジン、1.5Lディーゼルエンジンにも適用されていました。
ユニルオパールにも対応商品はあり、少量ですが国内在庫もあります。

ACEA C5/C6ベースのPSA B71-2010が導入されて間もないですが、さらに新しい規格が導入され、ヨーロッパ市場での純正オイルはすでに変更されているようです。

新規格 FPW 9.55535-03とは?

2021年1月にPSAとFCAが合併されステランティスグループとなり、しばらくは別の規格をそれぞれ適用していました。
今回初めて共通規格として設定されました。規格表示の9.55535-というのはFIAT規格で使われていた表記なので、FIATの分析基準により設定されたのでしょうか・・・?

はじめはPSAとFCAが合併したことにより共通規格を導入しただけだと思っていましたが、実はそうではない事情があるようです。

新規格 FPW9.55535-03はACEA C3規格ベースの5W-30のオイルです。
昨今の純正規格の傾向としては燃費要求を満たすために低粘度化していく動きがありました。
PSA B71-2010規格も同様の動きによる変更とみて間違いないと思われます。

しかし、導入後まもなく5W-30のオイルに変更され、今までとは異なる動きになりました。

低粘度オイルによるトラブルの発生

ヨーロッパのフォーラムを見ると、低粘度化した純正オイルを使用することでかなりのトラブルが発生していたことがわかりました。

プジョー・シトロエンのタイミングチェーンに潤滑不良を起こし致命的なダメージを与えるケースが多発しているようです。

参考URL:https://gtautomotiveparts.co.uk/engine-focus/peugeot-bluehdi-what-went-wrong/

参考URL:https://www.peugeotforums.com/threads/timing-chain-broken.362086/

このトラブルの根本的な原因は構造的なものにあるようですが、少なからず低粘度オイルの影響も認められたようで、対策として粘度を上げた5W-30のオイルの導入が決まったようです。

国内での動向

日本国内では0W-20のオイルが導入されることなく、0W-30から5W-30に変更になるようです。
近いうちに純正オイルが変更されます。

弊社はPSA B71-2010規格オイルを少量在庫しておりましたが、上記のような理由でプジョー・シトロエン向けの販売は残念ながらできません。国産車向けや一部輸入車向けに販売をします。

FPW9.55535-03 適合オイル

現在のUnil opalのラインナップでFPW9.55535-03承認・適合オイルはありません。
しかしながらC3 5W-30でチェーン摩耗、湿式タイミングベルトに対応したオイルはあります。

MIL-X17 というオイルです。

旧規格PSA B71-2290承認ですが、チェーン摩耗に対応しているので、上記の問題は発生しづらく、比較的安心して使用できます。

今後このオイルがFPW9.55535-03に対応する可能性もあります。また、新たにFPW9.55535-03承認オイルを取り扱う際には改めてご案内させていただきます。

他社製品でどのオイルが使用できるかは不明ですので使用にはご注意ください。