JASO DL-2は令和3年(2021年)に発表された新規格ですが、どのような規格なのか調べてみました。ACEA 規格との比較についても書いてみようと思います。

参考ウェブサイト:https://www.jalos.or.jp/onfile/pdf/DH_J2105.pdf (JASO エンジン油規格普及促進協議会 発行)

DL-2の追加についてJASOでは下記のように説明されています。

排出ガス後処理装置への適合のために硫酸灰分を低く規定したDL-1規格と区別しつつ、欧州ACEA C2, C3, C5規格値の硫酸灰分まで規格値を広げたDL-2規格値の追加を行った。

SPECIFICATIONS

1.粘度
DL-1、DL-2共に XW-20、XW-30となっています。

2.硫酸灰分
DL-0:1.6以下
DL-1 :0.6以下
DL-2 :0.7以上 0.8以下
ACEA C2/C3/C5/C6:0.8以下
ACEA C4 :0.5以下
発表通り ACEA C3と同等の規定値になっています。

3.リン・硫黄
DL-1/DL-2:リン0.1%以下(JPI-5S-38) 硫黄0.5%以下(JIS K 2541-5)
ACEA C2/C3/C5/C6: リン 0.07%以上0.09%以下(ASTM D5185) 硫黄0.3%以下(ASTM D4951)
試験方法が異なりますが、ACEA規格の方がやや厳しい規定値です。

DL-1とDL-2の違いは?

DL-1とDL-2の違いは前述の硫酸灰分の値だけの様です。
DL-2はACEA C2/C3/C5/C6の硫酸灰分値に合わせて規定されたようです。

細かく見ると硫酸灰分値は同等ですが、リン・硫黄の規定値はACEA規格とは異なります。

ACEA 規格要求の車にDL-2は使用できるか?という質問を頂くことがありますが、
「使用できない」という回答になります。

ご質問等ございましたら弊社営業までご連絡ください。