Unil opal山川です。
最近FIAT DUCATO(デュカト)のオイルの問い合わせが少しあるので、
DUCATOのオイルについて書かせて頂きます。

問い合わせの背景としてはドイツのキャンピングカービルダー「バーストナー」の日本法人ができ、
ベース車両となっているDUCATOについての問い合わせが考えられます。

FIAT DUCATOのエンジンは何種類かあります。
2.0L/2.2L/2.3L/3.0Lマルチジェットディーゼル。
日本に入ってきているのはディーゼル車両のみで、2011年の途中まで生産されたモデルにはDPFがついていないタイプ、2011年後期以降のモデルにはDPFがついています。

2011年までのDPFなしモデルについてはACEA A3/B4規格が使用できます。
FIAT 9.55535-H2/M2/N2/Z2適合のOPALJET 24S 5W-40がお勧めです。

2011年以降のDPF付モデルについては、2016年を境に環境基準がEURO5とEURO6に分けられます。2016年までのEURO5エンジンにはFIAT 9.55535-S1 適合のOPALJET ENERGY3 5W-30またはOPALJET MILLENIUM4 5W-30の2種類のオイルが使用可能です。

2016年以降のEURO6エンジンはACEA C2 0W-30のオイルが適合となりますので、FIAT 9.55535 GS1 / DS1適合のOPALJET POWER FE950 またはOPALJET DREAM2 0W-30が使用できます。


これについては少しご注意が必要になります。
純正指定および推奨はACEA C2 0W-30になりますが、DPFについては2016年以前のEURO5モデル推奨にENERGY3 5W-30等を使用しても問題ありません。
逆に都市部等渋滞が多くストップアンドゴーでの走行環境が多い場所での使用に関しては、0W-30のオイルを使用することで燃料希釈によりエンジンオイルがさらに低粘度化し密閉性の不足によりカーボン等の堆積がより多くなる傾向があります。そのため都市部での使用がメインの方については、ENERGY3またはMILLENIUM4を使った方がよろしいかと思われます。

ギアオイルは各モデル共通で化学合成油ベースのGL-4、75W-80のGERION LEをお勧めします。
他メーカーのトラック用ギアオイルに比べると非常に特殊な粘度になりますが、FIAT DUCATOについては75W-80という粘度がギアの入りやすさに大きく影響します。
またデュアロジックの場合はギアを自動で変速するため、75W-90等の粘度のギアオイルを使用すると、変速システムのアクチュエータ等に過度の負荷がかかることになるためご注意ください。

その他ご質問等ございましたら、弊社までお問い合わせください。

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