欧州車の最適なエンジンオイル交換時期はいつ?
Unil opal 山川です。
イベント等で聞かれることが多いのがオイル交換時期についてです。
一昔前は3,000㎞または3か月でオイル交換をした方がよい、なんて聞きましたが、
現在は合成油ベースのオイルがほとんどで質も良くなっていますし、メーカー承認における独自試験の項目にロングドレイン試験が入っていたりするため交換時期については長くなっているものの、実際にどのぐらいで交換をすればよいのか判断が難しいと思います。
輸入車ディーラーでは15,000㎞ごとだったり、25,000km推奨だったりと以前では考えられないほどロングライフ化しているのも事実です。
先に言っておきますが、明確な答えは出ません。
使用するオイルによっても変わりますし、お車の使用状況によっても変わります。エンジンの種類でも変わりますので、明確な答えは出ませんが、皆様のご参考になれば幸いです。
1.エンジンの種類による違い
直噴ターボ、NA、ディーゼル等エンジンの種類によってオイル交換時期は異なります。
特にカーボンの堆積と燃料希釈による粘度の低下が大きく関わってきます。
直噴エンジンについては以前ブログで書いたものがありますので下記をご参照ください。
2.ベースオイルによる違い
エンジンオイルのベースオイルの種類によっても交換サイクルは変わります。ベースオイルは鉱物油、合成油、鉱物油と合成油の混合による部分合成油があり、合成油もVHVI、PAO、エステルに分けられます。さらにエステルもジエステル、ポリオールエステル、コンプレックスエステル・・・・・と細分化します。細かい説明は省きますが、一般的に性能維持については鉱物油<部分合成油<合成油となります。
安いオイルを頻繁に交換するのが良いという話をよく聞きますが、比較的新しめの車で合成油指定の車に鉱物油を使用すると潤滑性・清浄性・対酸化性が不足する恐れがあるのであまりお勧めできません。
3.走行環境による違い
実はこれがオイル交換サイクルに一番影響します。
最近でこそあまり走行できていませんが、弊社の営業車は月に3,000km~4,000km走り、一回の走行距離が100kmを超えることも多いです。
対して一番よろしくないのが渋滞などストップ&ゴーの繰り返しです。
ストップ&ゴーを繰り返すことで不完全燃焼が重なりカーボンの堆積を招きます。
エンジンオイルに含まれる清浄性もアイドリングの連続では作用しません。
前者のエンジン及びエンジンオイルに負担のかからない走行環境に比べて、渋滞多めのハードな走行環境ではオイルの寿命が1/2~1/3程度になってしまいます。
長くなってしまうので続きは次回にします。
オイルスペックによる違いや実際の交換時期の例などを書く予定です。